大分県高校入試 数学を分析してみた

大分県の高校入試は、例年数学が難しいのですが、
今年の入試はどうだったのでしょうか?

大分県の高校入試は1科目60点、試験時間50分。
数学は大問6構成であることも含めて変更はなし。
例年平均点は25点前後。昨年は23.8点と特に難しかった。

さて、今年は?

こんにちは、個別指導NEXTA(ネクスタ)大分明野校 三縄です。

 

大問ごとの印象を書いていきたいと思います。

【1】小問集合(22点)
   難易度……素直な問題が多い。やや易しい。

例年 1問~2問 ちょっとひねった問題があるのですが、
素直な問題ばかりでした。作図も含めて満点が続出?

 

【2】関数(8点)
   難易度……普通。例年並み。

(1)(2)は比例定数・座標をもとめる定番の問題。
絶対に落とせない。

(3)が等積変形の問題だと気が付くことができるかが肝。
簡単ではないが、上野・舞鶴を受験するなら必須。

 

【3】関数(8点)
   難易度……普通。例年並み。

身の回りの事象を用いた関数の問題。
(1)(2)はそれほど難しくはない。確実に点数を取りたい。

(3)は「問題文の意味をしっかりとれるか?」の段階で
脱落する生徒も多いか。
面積比=相似比の2乗であることが理解できているかも重要。

 

【4】標本調査(7点)
   難易度……新傾向。簡単ではあるが戸惑った生徒も多いか?

標本調査は中学3年生の一番最後に学習する単元。
比・割合が分かっていれば、極論小学生でも解ける。

全部で3問。
(1)(2)①は中学1年生でも解答可能。
(2)②も連立方程式の計算(中2の1学期に学習)
ができれば解答可能。

決して難しくはないのだが、
①割合の正確な理解が求められること。
②(1)を間違うと全滅が確定すること。
から正解率はそれほど高くないか?

上野・舞鶴など上位校を受験する生徒はここで落とすと痛い。

 

【5】空間図形(8点)
   難易度……例年と比べるとかなり簡単。

(1)(2)は簡単な三平方の定理・四角錐の体積の問題。
正解率も高いと思われる。

(3)①は体積比=相似比の3乗を使えれば瞬殺。

(3)②は球の中心をOとしたとき、OCが半径になることに
気が付くことができるかどうかの勝負。
決して難しくはないが正解率はそれほど高くないと思われる。

【6】平面図形(7点)
   難易度……普通。例年と比べるとかなり簡単。

   例年と比べるとかなり簡単ではあったが、証明問題が2問あったので
   戸惑った生徒が多かったかもしれない。
   しかも、2問とも単純な合同・相似の問題ではないあたりがいやらしい。

(1)中点連結定理で瞬殺。1:2の相似でももちろん解ける。

(2)①中点連結定理を用いた証明。
中点連結定理を学習する際の定番の問題ではある。
中点連結定理学習時に必ず一度は解く問題。

とはいえ、忘れていて1から考えるとなると難問。
平行四辺形になるための5つの条件等、学習漏れがあるとつらい。

(2)②こちらも中点連結定理を用いた証明。①とほぼ同じ考え方。
①が解けなかった生徒は無理。

 

【総合】
   難易度……簡単。

昨年が異常だった反動でしょうね。
平均点は27点前後という印象。

また、昨年は51点以上の生徒が0.3%でしたが、
今年は4%くらい(もっとか?)いるのではないかという印象。
数学が得意な生徒であれば満点もありえる入試でした。